完成装備品の移転を実現した例
フィリピンとの防衛装備・技術協力
装備移転の実現には、単なる物の移転だけでなく、教育、維持整備支援への協力などを含むあらゆるレベルで二国間の協力関係を深化させていくことが必要です。
フィリピンとの防衛装備協力の歩み
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2017年
TC-90の貸付・無償譲渡
- TC-90
- 日本企業による現地企業への維持整備に係る教育
- 海自練習機TC-90のフィリピン海軍への移転として、
①教育所用の変更により早期用途排紙となった期待5機の譲渡に加え、
②パイロットの教育、
③維持整備支援の協力をパッケージで進める
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2019年
UH-1H部品等の無償譲渡
- UH-1H
- フィリピンマニラで行われた引き渡し式典
- 陸自多用途ヘリコプターUH-1全機の用途廃止により不要となった部品等約4万点(エンジン、ブレードを含む)を譲渡
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2020年
警戒管制レーダーの移転
- J/FPS-3
- JTPS-P14
- 2018年にフィリピン空軍が着手した警戒管制レーダーの選定プロセスに対し、日本企業が自社製レーダーを提案し、防衛装備庁は日本製レーダーの採用に向け活動を実施
- 2020年8月、フィリピン国防省と日本企業の間で警戒管制レーダー・4基を約1億ドルで納入する契約が成立
- 同レーダーは、日本企業がフィリピン空軍の要求に基づき、自衛隊向けのレーダーを製造した経験を踏まえて、新たに開発・製造するものであり、我が国から海外への完成装備品の移転としては初の案件